参拝先で「御朱印が2種類ある」と気づいたとき、両方いただいてよいのか迷った経験はないでしょうか。あるいは御朱印帳の裏面を使うべきかどうか、神社とお寺で帳面を分けるべきかどうか、同じ場所で再び御朱印をいただいてよいのかどうか、似たような疑問が重なって頭を悩ませている方も多いようです。
「御朱印 2枚」という検索には、こうした複数の疑問が含まれています。境内に複数の御朱印がある場合の授与マナー、御朱印帳の両面使用と裏写りへの対処、2冊に分けるかどうかの判断基準、そして同じ社寺で再訪した際の考え方、これらはそれぞれ独立した話題でありながら、すべて「参拝の証」という御朱印本来の意味に立ち返ると答えが見えてきます。
この記事では、複数の寺社や御朱印に関する情報源を照合しながら、上記の疑問を一つひとつ整理しています。明確なルールが存在しない部分については断定せず、寺社ごとに異なる運用の幅も含めてお伝えします。御朱印巡りをこれから始める方にも、すでに始めている方にも、判断の手助けになれば幸いです。
御朱印を2枚もらっていい?複数授与の基本と判断の仕方
「2種類あるけど両方お願いしていいのだろうか」と迷う場面は、御朱印巡りを続けているとよく出てきます。複数の寺社情報や御朱印ガイドを確認したところ、複数授与自体はマナー違反ではないとされていますが、寺社ごとの運用や混雑状況によって判断が変わる点が重要です。
1か所に複数の御朱印がある理由
寺院では本堂・観音堂・地蔵堂など複数の霊場が境内に設けられている場合があります。神社でも、主祭神の御朱印とは別に境内社(末社・摂社)の御朱印を個別に授与しているところがあります。
大阪の住吉大社では9種類、京都の四天王寺では10種類を超える御朱印を授与しているとされています。「江戸十社巡り」のように霊場番号が付いた御朱印を別途授与しているケースもあります。こうした背景から、1か所で複数の御朱印がある状況は珍しくありません。
それぞれが独立した神仏や縁起に由来する御朱印であるため、複数いただくことは「欲張り」ではなく、各社・各堂への参拝の証として意味が成り立ちます。ただし、参拝の手順と御朱印の対応関係は、境内の案内板や授与所の表示で確認するとよいでしょう。
複数授与をお願いするときの声のかけ方
複数の御朱印をお願いする際は、いただきたい種類を最初に伝えるのがスムーズです。「これとこれをお願いします」、あるいは「こちらで授与いただける御朱印の種類を教えていただけますか」と確認することで、どの御朱印が現在対応可能かを事前に把握できます。
御朱印帳を渡す際は、書いていただきたいページをあらかじめ開いた状態で差し出し、カバーは外しておきます。複数種をお願いする場合は、帳面の空白ページに付箋を貼っておくと書き手にとってわかりやすくなります。付箋をはがす際は、和紙を傷めないよう丁寧にはがしてください。
授与所が混雑している時間帯や繁忙期(初詣・大祭など)は、通常は複数対応できる寺社でも1種類に限定されることがあります。混雑時は「本日は何種類お願いできますか」と一言確認してからお伝えすると、双方にとって丁寧なやりとりになります。
断られた場合・限定御朱印の注意点
寺社によっては「お一人様一枚限り」とする特別な限定御朱印や、例大祭の期間のみ授与する御朱印があります。こうした制限は転売防止や混雑対応のために設けられているものが多く、当日の案内や公式サイトで確認するのが確実です。
断られた場合に無理にお願いするのは避けてください。寺社の方針に従い、次回の参拝時に改めていただくという考え方が、御朱印本来の「参拝のたびにいただく」という意味合いにも合っています。
・種類と現在の対応状況は授与所で事前確認する
・混雑時は何種類お願いできるか一言添える
・限定御朱印の一人一枚制限はその寺社のルールに従う
・断られた場合は次回参拝時に改めていただく
- 1か所に複数の御朱印がある場合、複数授与はマナー違反ではない
- 混雑時は対応種類が制限されることがあるため、事前確認が安心
- 限定御朱印には「一人一枚」などのルールが設けられている場合がある
- 御朱印帳のページと書いてほしい場所を明確に伝えると授与所がスムーズになる
御朱印帳の両面使い・片面使いはどちらが正解か
御朱印帳の裏面を使うかどうかは、御朱印巡りをしている方がよく直面する判断のひとつです。複数のガイドサイトやアンケートを確認したところ、片面派・両面派はほぼ半々という実態があり、どちらが正しいという明確なルールはありません。
両面使用と裏写りの関係を正確に理解する
蛇腹タイプの御朱印帳は、1枚の長い和紙を折りたたんで製本したものです。墨書きと朱印を和紙に押すと、インクや墨が反対側の面にうっすら滲む「裏写り」が起きることがあります。
裏写りの程度は、筆圧・墨の量・御朱印帳の紙質・お寺メインかどうかによっても異なります。お寺の御朱印は豪快な墨書きが多いため、神社と比べて裏写りが目立ちやすい傾向があります。一部の寺社では「神様の裏に書くのは失礼にあたる」として裏写りのあるページへの記入を断る場合もあるため、この点は覚えておくとよいでしょう。
裏写りを防ぐ方法として、表と裏の間の空間に薄めの和紙(吸取紙)を差し込む方法が知られています。これは神社の方からも教えていただいた方法とされており、吸取紙を扱う御朱印帳カバーの商品なども販売されています。
片面使い・両面使いそれぞれのメリット
| 使い方 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 片面のみ使用 | 裏写りを気にせず保管できる。御朱印帳を広げたとき一覧しやすい | 1冊あたりの御朱印数が半分になる。御朱印帳の冊数と保管スペースが増える |
| 両面使用 | 1冊に多くの御朱印を収められる。御朱印帳代を抑えられる | 裏写りが生じる可能性がある。裏写り対策として吸取紙等を活用する |
両面使いを選ぶ場合、裏面は「書き置き御朱印を貼る用」にするという方法もあります。書き置き御朱印は直書きがないため裏写りを気にせず活用でき、御朱印帳を有効に使いながらきれいな状態を保ちやすくなります。
両面使いで気をつけたい実践的な注意点
御朱印帳を差し出す際に、明らかな裏写りがあるページにそのまま書いていただこうとすると、寺社によっては断られることや、書き手が書きにくいと感じる場合があります。裏写りが目立つページは飛ばして次の白いページをお願いするとよいでしょう。
ページを飛ばす行為はマナー違反ではありません。日付が前後することもありますが、御朱印帳は自分の参拝記録であり、持ち主が納得できる使い方をするのが基本です。書いていただきたいページをあらかじめ開いて渡すことで、意図が正確に伝わります。
なお、御朱印帳のメーカーや専門店の中には、裏写りしにくい厚みのある別漉き和紙を使用したものも販売されています。両面使いを想定している場合は、購入時に紙質を確認するとよいでしょう。
- 片面・両面どちらが正解という明確なルールはなく、個人の判断でよい
- 両面を使う場合は吸取紙を活用すると裏写りを軽減できる
- 裏写りが目立つページは飛ばして次の白いページを開けてお願いするとスムーズ
- 裏面は書き置き御朱印を貼る用途で活用することも選択肢のひとつ
御朱印帳を2冊に分ける必要はあるか
神社用とお寺用で御朱印帳を分けるべきかどうかは、御朱印を始めたばかりの方がよく検索する疑問のひとつです。複数の情報源を確認したところ、分けるかどうかに明確なルールはない一方、断られるリスクを避けるために2冊に分けることを勧める見解が多く見られました。
神社とお寺の御朱印帳を混在させると断られることがある
現代の神社と寺院が明確に分離しているのは明治時代以降のことで、それ以前は神仏習合として神様と仏様が同じ場所で祀られていました。歴史的には混在させて問題ないという考え方も成立しますが、一部の寺社では「神社とお寺の御朱印が混じっている帳面には書けない」として断ることがあります。
特に注意が必要なのは、お寺の納経帳を神社に持参した場合です。神社の神職から「ここに押してよいか」という確認が生じる場面があります。分けることで、こうした場面の気遣いを減らせます。
分けることで問題になることはなく、分けないことで問題になるケースが稀にある、という考え方で判断するとよいでしょう。どちらを選ぶかはあくまで個人の自由です。
2冊持ち歩くときの実用的な選び方

2冊持ち歩く場合は、神社用とお寺用をそれぞれ異なるデザインや色で選ぶと、バッグの中で取り間違えにくくなります。蛇腹タイプは広げると全体を一覧できるため、特定の神社や巡礼ルートで専用の1冊を作る使い方にも向いています。
御朱印帳のサイズは、一般的に文庫本サイズ(縦15cm×横11cm前後)と大判サイズ(縦18cm×横12cm前後)の2種類が主流です。大判サイズは書き置き御朱印をそのまま貼りやすい利点があります。書き置き御朱印のサイズは寺社によって異なりますが、大判サイズの御朱印帳であれば多くの場合カットせずに貼れるとされています。
御朱印帳を2冊以上所持するようになった場合は、保管方法も整理しておくとよいでしょう。御朱印帳は神聖なものとして大切に扱うのが基本で、神棚や専用の桐箱、御朱印帳用の整理箱などを活用して、湿気や汚れから守る環境を用意しておくと安心です。
テーマ別・巡礼別に1冊を使い分ける方法
ある程度御朱印巡りに慣れてくると、「特定の神社の御朱印だけ1冊に集める」「四国遍路専用の納経帳を用意する」など、テーマ別に御朱印帳を分ける楽しみ方が生まれます。境内に多くの摂社・末社がある大社の場合、その神社だけの専用帳面を作ると、見開きで統一感のある1冊になります。
巡礼霊場の納経帳は、御朱印帳とは用途が異なります。四国八十八ヶ所や西国三十三所の霊場では専用の納経帳が用意されており、2回目以降は同じ印の上に重ねて押す「重ね印」が行われます。重ね印は御朱印帳ではなく納経帳で行うものであり、1冊が朱色で埋まっていく過程も巡礼の記録として意味を持ちます。
・神社用とお寺用を分けることは義務ではないが、断られるリスクを避けるために分けるのが無難
・サイズは大判サイズが書き置き御朱印を貼る際に便利
・巡礼霊場の重ね印は専用の納経帳で行う
- 神社とお寺で分けることに明確なルールはないが、分けないことで断られるケースが稀にある
- 2冊に分けること自体で問題になることはない
- 大判サイズは書き置き御朱印をそのまま貼りやすく実用的
- 巡礼霊場では専用納経帳での重ね印が一般的
同じ神社やお寺で御朱印を再びいただいてもよいか
同じ場所で何度も御朱印をいただくことへの疑問は、御朱印巡りをしている方から頻繁に寄せられる問いです。複数のガイドサイトや神職の方の見解を確認したところ、結論は明確で、参拝の都度いただくことはマナー違反ではありません。
御朱印は参拝のたびにいただくものという考え方
御朱印は参拝した証です。同じ場所を再び訪れ、丁寧にお参りをしたうえでいただくのであれば、何度目であっても意味が成立します。日付が入ることから、複数回参拝した記録としての価値も生まれます。
授与所に「以前もいただきましたが、本日の参拝の証としてまたいただけますか」と一言添えると、神職の方との自然なやりとりにつながります。何度も通っている参拝者を快く受け入れてくれる寺社は多く、むしろ丁寧な参拝者として受け取られることもあります。
再訪の御朱印をいただく際に気をつけること
同じデザインの御朱印を、1回の参拝で複数冊分まとめてお願いする行為は断られることが多いです。御朱印は1冊につき1参拝が基本であり、他者の代わりにまとめて書いてもらうことは転売や目的外利用につながるとして、近年多くの寺社が対応を制限しています。
また、季節や行事ごとに限定デザインの御朱印を授与する寺社があります。「春の御朱印は限定の花のデザイン」といった形で、参拝時期によって異なる印をいただける楽しみ方もあります。こうした場合も、参拝を重ねるごとに異なる御朱印が蓄積されていき、帳面がその神社との縁の記録になっていきます。
「月参り」という定期参拝の習慣
毎月一定の日に同じ神社を参拝し、そのたびに御朱印をいただく「月参り(つきまいり)」という慣行があります。1冊の御朱印帳が同じ神社の印だけで埋まっていく過程は、まるで日記のように参拝の記録となります。御朱印帳を見返したとき、参拝した当時の出来事や気持ちが思い起こされる点も、継続して同じ場所でいただくことの意味のひとつです。
もし特定の神社への思い入れが深い場合は、その神社専用の1冊を作るという使い方もできます。広大な境内に多くの末社がある大社であれば、複数の御朱印が1冊に集まり、その神社の世界観を凝縮した帳面になります。
| パターン | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 再訪で再びいただく | 参拝の都度いただくのは問題なし | 一言添えるとスムーズ |
| 限定・季節御朱印 | 時期によってデザインが変わる | 公式サイト等で授与時期を確認 |
| 月参り | 毎月同じ神社でいただく | 特に制限なし |
| 複数冊まとめてお願い | 断られることが多い | 他人の分をまとめてお願いしない |
- 同じ場所で再びいただくことはマナー違反ではなく、参拝のたびにいただくことに意味がある
- 他者の代わりに複数冊まとめてお願いする行為は断られることが多い
- 季節や行事ごとの限定デザインを目当てに再訪する楽しみ方もある
- 月参りとして定期的に同じ場所でいただく人もいる
御朱印帳の受け渡しと参拝の動線を整えるポイント
御朱印をいただく際の一連の流れを確認するたびに感じるのは、「参拝を先に済ませてから授与所へ向かう」という順序が、スムーズな動線の基本になるということです。授与所の手順と御朱印帳の渡し方を整理しておくと、当日の動きに余裕が生まれます。
参拝と御朱印受付の順序を確認する
御朱印は参拝の証です。原則として、参拝を先に済ませてから授与所(社務所・寺務所・納経所)へ向かいます。寺社によっては先に御朱印帳を預けておき、参拝後に受け取る形式を採用しているところもあります。その場合はその指示に従い、必ず参拝を行ってから御朱印帳を受け取ります。
授与所の受付時間は寺社によって異なりますが、多くは9時〜10時開始、16時〜17時終了という設定が多く見られます。時間外に到着しても、受付時間外に無理にお願いするのは失礼にあたります。訪問前に公式サイトや電話で受付時間を確認しておくと確実です。
御朱印帳の渡し方と声のかけ方
御朱印をお願いする際は、「御朱印をいただいてもよろしいでしょうか」と丁寧に声をかけます。御朱印帳にカバーがついている場合は外し、書いていただきたいページを開いた状態で渡します。複数の御朱印をお願いする場合は、それぞれのページを付箋などで明示しておくと授与所の負担が減り、書き間違いを防げます。
初穂料(御朱印代)は、小銭を多めに用意しておくと安心です。御朱印の初穂料は多くの場合300〜500円が相場とされていますが、特別な御朱印や2面にまたがるデザインの場合は1,000円程度になることもあります。初穂料が不明な場合は「いくらほど納めればよろしいですか」と直接確認して問題ありません。
御朱印帳を受け取る際は両手で受け取り、お礼を伝えます。書いていただいた直後は墨が乾いていないこともあるため、挟み紙(半紙など)がある場合は活用し、乾燥を待ってから御朱印帳を閉じるとよいでしょう。
授与所が混雑していた場合の対処法
初詣や大型連休など、授与所が混雑する時期は書き置き御朱印のみの対応に切り替える寺社もあります。書き置き御朱印は、自宅に帰ってから御朱印帳に貼り付ける形で保管します。貼り付けにはテープのりやスティックのりが使いやすく、液体のりは和紙にシワが入りやすいため避けるとよいでしょう。
見開きサイズの書き置き御朱印は、通常の御朱印帳では2つ折りにして貼ることになります。折り目を付けたくない場合は、見開きサイズに対応した専用の御朱印帳(横約24cm×縦18cm程度)を用意すると折り目なく保管できます。
1. 参拝を先に済ませる(寺社の案内に従い、先に帳面を預ける場合もあり)
2. 授与所でページを開いた状態の御朱印帳を渡す
3. 複数の場合はいただける種類を確認してからお願いする
4. 初穂料は小銭で用意。金額が不明なら直接確認してよい
5. 両手で受け取り、墨が乾いてから帳面を閉じる
- 参拝を先に済ませてから授与所へ向かうのが基本
- 受付時間は9時〜17時前後が多く、訪問前に公式サイトで確認するのが安心
- 初穂料は300〜500円が相場。金額が不明な場合は直接確認してよい
- 書き置き御朱印にはテープのりやスティックのりが使いやすい
- 見開きサイズには専用の御朱印帳を使うと折り目なく保管できる
まとめ
御朱印を2枚いただく場面は、「同じ参拝で複数種類をお願いする」「御朱印帳の両面を使う」「神社とお寺で2冊に分ける」「再訪して再びいただく」の4つの状況に整理できます。いずれも「参拝をしたうえでいただく」という基本を守れば、それぞれ問題なく実践できます。
まず試してみるとよいのは、次回の参拝時に複数の御朱印があるかどうかを授与所で確認することです。公式サイトや案内板で事前に種類を把握しておくと、当日の動きが格段にスムーズになります。御朱印帳の使い方も、片面・両面・2冊使い分けなど、自分のペースで少しずつ試しながら自分なりのスタイルを見つけていただければと思います。
御朱印巡りは、参拝の記録を積み重ねていく体験です。マナーの根拠を理解したうえで自分らしく続けていけるよう、この記事が少しでも役立てれば嬉しいです。

